神戸の郊外に国宝のお寺があるのをご存知ですか?
しかも神戸で唯一の国宝寺院ということで、まさかそんなすごい建物だとは思ってもいませんでした。

そこでちょうど紅葉の時期だったこともあり、思い切って初めて散策してみることに!
これまで「太山寺ってどんなところ?」と興味はあったものの、実際に行く機会はなかったので地元ながら楽しみです。
私と同じように気になってたけど行ったことがない方や、国宝など歴史好きな方はぜひ参考にしてみてください。
この記事でわかること
・太山寺の様子
・太山寺の観光情報
・太山寺の近隣情報
*本記事に登場する太山寺内の写真は、撮影許可を取って撮影したものです。
『国宝』太山寺は身近に歴史を感じられる名所

仁王門
ではさっそく私の散策ルートと共に見ていきましょう。
まず太山寺への入り口地点にある『仁王門』から。
門の左右には大きな仁王像が立ちはだかり、近くで見ると大迫力で思わず後ずさりしてしまいます。

もともと重層の楼門でしたが、上層部を撤去した時に大幅に改築され現在の姿となったそう。
仁王門は室町時代中期の物とされ、重要文化財に指定されています。
仁王門を抜け、風情ある民家や石碑などを眺めながらゆっくり15分ほど進むと太山寺の入り口に到着。

太山寺入り口前
歴史あるお寺の階段って長~いイメージがあるけど、太山寺の階段は私のような運動不足にもやさしく短めで助かります。
そして階段を上るとすぐ正門が。

太山寺正門
2020年現在は新型コロナウイルス対策のため、アルコール消毒が設置されていました。

門をくぐるとすぐ受付があり、ここで拝観料300円を払います。

太山寺受付
受付の方がおられるのですぐわかるはず。

受付から少し進むと香炉がありました。

香炉
ろうそく・お線香は各10円です。
そしてすぐ隣には手水舎も。

手水舎
ちなみにお清めの手順は以下の通りです、参考まで。
基本的に神社と違いはありません。
- 右手で柄杓を持って水を汲み、左手にかけて左手を清める。
- 柄杓を左手に持ち替え、同じように右手を清める。
- 再び柄杓を右手に持ち替え、左の手のひらに水を受けて口をすすぐ。
直接柄杓に口をつけてすすぐのは厳禁です! - 口をすすいだら、再び左手を洗い流し清める。
- 水の入った柄杓を両手で立て、柄杓の柄に水を流す。
使用した柄杓もきちんと清めましょう。 - 柄杓置き場に、柄杓を伏せて戻す。
基本的には、①で最初に汲んだ水でこれら一連の動作を済ませるようにしましょう。出典:神社お寺.net
お清めを済ませ正面を向くと、早くも【国宝太山寺本堂】が目の前に。

太山寺本堂
いざ国宝が目の前にあると思うとすこし緊張しますね。
ゆっくり階段を上り、用意されたスリッパに履き替えていよいよ中へ。
「・・・おぉ・・」
中はとても広く、荘厳な雰囲気に包まれていました。
柱や梁などひとつひとつから数百年の歴史が感じられ、そんな昔に造られた建物の中にいま自分がいるのがなんとも不思議な感覚です。
ココがポイント
太山寺本堂は鎌倉時代のものとされてますが、創立は不詳だそう。
1285年の火災で前身の建物が焼失し、その後復興にとりかかって1293~99年に再建されました。

本堂入り口から見て左側には三重塔がそびえ立ちます。

三重塔
三重塔は1688年の建立とされており、近くで見ると「昔の人よくここまで精巧な建物を造ったなぁ」と、技術のすごさに感心してしまいます。
細かな部分まで観察すると何分でも見ていられますね。見上げるため首が痛いけど。
三重塔のすぐ後ろにはお手洗いがあります。

お手洗い
年々近くなっている私にはありがたいですね。
とても開放的なお手洗いで換気は十分です。
さらに奥へ進むと、木々に映える朱色の橋が!

閼伽井橋
こういう趣のある橋って見てるだけでテンションあがりますよね。
ちなみに橋の名前は閼伽井(アカイ)橋と言うそう。
渡ってみると思ったよりしっかりしていて、全然怖さはありません。

橋から本堂の方へ戻り、次は反対側へ。
すると阿弥陀如来坐像が収められている阿弥陀堂という建物が見えてきました。

阿弥陀堂
階段を上り、スリッパに履き替えるとすぐ近くまで行くことができます。

ちなみに阿弥陀如来坐像は重要文化財となっています。
圧巻ですので、ぜひご自分の目で確かめてみてください。
阿弥陀堂からさらに奥へと進むと正面には護摩堂と呼ばれる建物があり、そのまま左を向くと立派な鐘楼が見えます。

鐘楼
大きく立派な釣鐘ですが比較的新しく、1980年代に造られた物のようです。

毎年大晦日には除夜の鐘の行事が行われていますが、今年令和2年は新型コロナウイルス感染拡大により中止となっています。
太山寺本堂の夜間公開も中止ということでとても残念ですね。
一日も早く新型コロナウイルスが終息しますように。
このほかにも各所に見どころがあり、細かなところまで観察すると随所に歴史を感じられますね。
ただすこし残念だったのは、私が行った時すでにあまり紅葉がなかったこと。

本堂を背に紅葉
おそらく行くのが遅すぎたためでしょう。
一部が赤く色づくのみで、紅葉狩り目的ならちょっと消化不良だったかも。*12月上旬時点
ともあれ、神戸の中心から30~40分ほどで来れる場所に神戸唯一の国宝があるなんて驚きです。
拝観料300円かかりますがそれだけの価値は十分あり、観光することで文化財の保存にもつながりますから、一度はぜひ足を運んでみたい場所ですね。
行くなら季節を感じられる時期に訪れるのをオススメしますよ!
太山寺の情報
簡単に太山寺の情報を載せておきます。
まず気になる駐車場ですが、太山寺前に無料の駐車場広場があり利用できます。

太山寺無料駐車場
入り口が直角に狭くなっているため、大型車はちょっと厳しいかも。
また駐車場へ行くまでの道もやや狭いため注意が必要ですよ。

駐車場への道
【アクセス】
車なら
・阪神高速北神戸線前開ICより東へ約3分
・第二神明道路(北線)学園南ICより北へ約10分
電車やバス、タクシーなら
・神戸市営地下鉄名谷駅、伊川谷駅、JR/山陽電鉄明石駅より神姫バスで太山寺停留所下車
・神戸市営地下鉄学園都市駅から徒歩25分、タクシーなら5分
【駐車場】
無料駐車場あり
【住所】
〒651-2108
神戸市西区伊川谷町前開224
【TEL】
(078)976-6658
【拝観時間】
・開門 午前8時30分
・閉門 午後5時(冬期は午後4時30分)
【拝観料】
300円(元日は無料)
令和2年の除夜の鐘について
新型コロナウイルス拡大により、以下の行事が中止されているため注意です。
・令和2年12月31日 除夜の鐘および夜間公開
・令和3年1月7日 追儺式(鬼追い式)
例年であれば毎年12月31日午後11時30分に開門され、開門と同時に住職がつく第1打に続いて参拝者が自由に鐘をつくことができます。
近隣には温泉や本格コーヒー屋さんも

なでしこの湯
太山寺の近隣にはゆったり過ごせる温泉や、本格コーヒーが楽しめるお店なんかも。

天然ラジウム温泉の『なでしこの湯』は疲労回復・神経痛・冷え性などに効果があるとされ、たくさんの方に親しまれています。
入浴料は
【平日】大人:600円、3歳~小学生:300円、高齢者・障害者の方:500円
【土日祝】大人と子供はそれぞれ100円UP、高齢者・障害者の方50円UP
無料のボディーソープ、リンスインシャンプー有り。タオルは有料。
営業時間は10:00~22:00で受付は21:30で終了です。
ちなみに入り口にだれでも無料の足湯があります。

なでしこの湯入り口
温泉に入らなくても足湯だけ利用して、歩き疲れた足を癒すのもアリですね。

なでしこの湯の駐車場も無料で利用できるので、散策のついでに寄ってみても良さそうです。
それから太山寺の入り口近くには、本格的なコーヒーが飲める『太山寺珈琲焙煎室』というカフェもあります。

太山寺珈琲焙煎室
国宝の目の前だけあってとても雰囲気よく、つい立ち寄りたくなる佇まい。

以前初めて行った時の記事がありますので、どんなお店か気になる方はぜひ参考にしてみてください。
まとめ:国宝を眺めつつゆったり過ごす時間も良き
地元神戸に住みながら、初めて国宝太山寺へ訪れてみました!
京都のように壮大なスケールではないものの、身近に深い歴史を感じられる建物があるのはとても嬉しいですね。
アクセスも良く気軽に行きやすい場所なので、ぜひ観光目的でも近くの温泉目的でも寄ってみてはいかがでしょうか。
ゆったりとした時間が心地よく、日頃たまったストレスもきっと軽くなるはずですよっ。